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[掲載日:2023年7月10日]
イマドキの車事情【安全装備比較(自動ブレーキ編)】
国内では2021年11月以降に新規で発売されるモデル(車種)に関して「自動ブレーキ」が義務化されており、軽自動車~高級車まで安全装備が充実しています。
現在では新車はもちろん、中古車の購入を考えたときにこの「自動ブレーキ」がついているかどうか判断基準にする方も多いようです。
「自動ブレーキ」とは各メディアなどで称されることが多いですがここでは「衝突被害軽減ブレーキ」のことを指します。
今回は、メーカーごとに名称や機能の違いがある「自動ブレーキ」の解説をしていきます!
この記事の執筆者
倉田 佑一郎
自動車に搭載されたカメラやレーダーから得た障害物(人やモノ)の情報をコンピューターが解析し、ドライバーに対して警告やブレーキの補助操作を行うシステムです。
この「衝突被害軽減ブレーキ」は予防安全と衝突安全の間に位置するシステムですでに1991年から研究されてきました。日本では2008年5月にスバル「レガシィ」に搭載された「アイサイト(ver1)」が国土交通省に認可され、高速運転時にも作動する機能としては「世界初」でしたが高価な装備だったこともあり知名度も低い状態が続きました。2010年4月に開発・発表された「アイサイト(ver2)」から宣伝活動や価格を約10万円の設定になったことで搭載率が非常に高くなり人気となりました。
自動ブレーキと言っても各メーカーで名称や機能の違いがあります。この記事ではカタログでわかる範囲でまとめていますので実際の機能については、各販売店で試乗などして確かめて頂くことをおすすめします。
名称 |
主な取扱
メーカー |
センサー |
作動
速度
(km/h) |
歩行者 |
対
自転車 |
プリクラッシュセーフティ |
トヨタ(レクサス)/スバル/ダイハツ |
カメラ
ミリ波レーダー |
5~80 |
○ |
○ |
備考:歩行者・自転車は昼夜 |
スマートアシスト |
ダイハツ/トヨタ/スバル |
ステレオカメラ |
4~60 |
○ |
不明 |
CMBS(Honda SENSING) |
ホンダ |
カメラ
ミリ波レーダー |
5~80 |
○ |
○ |
備考:夜間× |
インテリジェントエマージェンシーブレーキ |
日産 |
カメラ
ミリ波レーダー |
5~80 |
○ |
○ |
デュアルセンサーブレーキサポート |
スズキ |
カメラ
レーザーレーダー |
5~100 |
○ |
不明 |
デュアルカメラブレーキサポート |
カメラ |
○ |
レーダーブレーキサポート |
ミリ波レーダー |
× |
アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS) |
マツダ |
カメラ |
4~80 |
○ |
○ |
アイサイト |
スバル/トヨタ |
ステレオカメラ
ミリ波レーダー |
1~160 |
○ |
○ |
衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM) |
三菱 |
カメラ
ミリ波レーダー |
10~80 |
○ |
○ |
自動ブレーキと言っても上記の表のように検知センサーの方式がメーカーなどによっても様々です。近年ではそれぞれのデメリットを補うように各センサーを組み合わせて精度がより高まっていますが、各センサーの基本的な違いをご紹介しますので車選び、安全装備選びにお役立て頂ければと思います。
3-1.カメラ方式
見た目にも安全装備がついているかすぐに分かるのがカメラ方式です。フロントガラスの上部、ルームミラーの裏側に設置されています。基本的な仕組みは画像を認識し大きさや種類、距離などを算出するために使われています。メリットは物体を正確に認識する精度が高い点、デメリットは直射日光や悪天候などでは機能しないという点です。
3-2.ミリ波レーダー方式
ミリ波という電波を利用して検知する方式で距離に強みがあります。デメリットとしてはカメラに比べ物体の識別がカ低い点やコストが高い点です。ここ数年でレーダーの技術が進み歩行者の検知まで可能になっています。
2021年11月から新規に発売されるモデルから自動ブレーキが義務化されました。
ドライバーを危険から守ってくれる自動ブレーキですが、あくまでも安全運転をサポートするもので、解説したようにデメリットも存在し完全に事故を防ぐことはできません。
自動ブレーキが装備されていても、運転には細心の注意を払うことを心がけましょう。