カーリース納車まで
[掲載日:2023年6月9日]
カーリースの申し込みから
納車までの
流れと必要書類を解説します!
カーリースとは、リース会社が利用者に車を貸し出すというサービスです。最近では、申し込みから契約手続きまでがオンラインでできるリース会社が増えてきています。
オンラインの利用であればスキマ時間に電話・メール・LINEで商談をおこなうため、来店する手間がかからず、自分のペースで進めることができます。
細かな手順はリース会社によって異なってきますが、おおまかな手順を知っておけば、スムーズにカーリースを利用することができます。
ここではカーリースの申し込みから納車までの流れ、必要書類などについて解説します。
この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
カーリースの納車までの流れは①乗りたい車を選ぶ、②審査申し込み、③見積もり・契約、④納車、と大きく分けると4つのステップに分けられます。
ニコノリの場合を例に、4つのステップを詳しく見ていきましょう。
1-1.乗りたい車を選ぶ
リース会社のWEBサイト上で乗りたい車を選びます。グレードやボディカラー、オプション品の選択などが、車を購入するときと同じようにおこなえます。
1-2.審査申し込み
乗りたい車のボディカラーなどが決まったら審査の申し込みをします。
利用する人の名前や職業、家族の情報などといった必要事項を記入していきます。
ニコノリの場合は、審査通過後にリース期間や車のグレード、オプション品の装備などを決めていきます。そのため、乗りたい車が決まっていなくても、審査の申し込みが可能となっています。
1-3.見積もり・契約
審査の通過後、見積もりの作成をおこないます。オンライン手続きでは電話やメール、LINEなどを利用して商談をおこないます。
ここではリース期間やグレード、オプション品の装備のほか、メンテナンスの有無や契約期間中に走行する距離などを決めて、リースプランを作成します。
その見積書の内容に同意できたら契約書が作成されます。
契約書は郵送で届きますので、申し込みの内容を再度確認し、署名・捺印をして返送すれば契約は完了です。
1-4.納車
署名・捺印された契約書と登録するために必要な書類がリース会社に届いたら、車の発注がおこなわれます。
納車の時期は、車種にもよりますが、契約が完了してから通常1〜2カ月程度となります。ただし、現在は新型コロナウイルスの影響もあって、納車までの期間が長期化していますので注意が必要です。
納車の場所については、カーリース会社と相談して決定します。自宅まで運んでもらうことが可能なリース会社もありますし、自宅近くのディーラーに出向いて車を受けとる、ということも可能です。
カーリースは審査を通らなければ契約ができません。この審査というのは、リース料金が滞りなく支払えるかどうかを確認するものとなっています。
2-1.おもな審査項目
●年収
一般的に年収は、支給額で200万円以上というのが審査の基準とされています。
定年退職されていて、すでに年金を受け取っているという方の場合には、年金額が年収にあたります。
●職業
公務員や正社員の方は、収入が安定していると判断されるため、一般的に審査には有利となります。
自営業の方や、アルバイト、パート収入がメインとなっている方は、正社員の方と比べて収入が不安定と判断されることが多く、審査では不利になりがちです。
●勤続年数
カーリースは一般的に、長期間にわたる契約となりがちです。そのため安定性が重要視されます。
そこで勤続年数が長ければ、安定性が高いと判断されやすく、そのぶん審査が有利になることが多くなります。目安としては3年以上というのが一般的です。
●信用情報
信用情報機関に照会して、金融事故情報が記載されていないか、チェックされます。
スマホをはじめ、分割で購入した商品の支払い状況や家賃、水道光熱費などの支払いが滞った頻度が多い場合には、信用情報機関に金融事故情報として登録されます。この場合は審査に通ることが難しくなりがちです。
2-2.審査は信販会社、もしくはリース会社がおこなう
リース会社の多くは、信販会社を利用しています。
その信販会社では、年収や勤務先、勤続年数、年齢などの一般的な情報に加え、信用情報(CIC・JICC・JBAなどから取得できるもの)から審査をおこなっています。
ただ、得られた情報を元にした審査通過の基準は、審査をする会社によって違ってきますので、あるリース会社・信販会社ではNGとなっても、他のリース会社・信販会社では審査を通過する、ということもありえます。
契約時に必要な書類は、リース会社によって若干異なります。そのためここでは、おもに必要となる書類を挙げていきます。
3-1.運転免許証
本人確認書類として運転免許証が必要です。表裏のコピーをとり、リース会社に返送します。
有効期限切れの運転免許証は使用できませんので確認しておきましょう。
3-2.契約書
見積もりを確認し、納得できたのちにリース会社から契約書が郵送されてきます。
内容に問題がなければ署名・捺印をし、リース会社に返送します。
契約書を提出したら内容の変更はできない、というリース会社がほとんどですので、内容をしっかりと確認することと、ほんの少しでも疑問がある場合には再度確認をする、ということが大切です。
3-3.車庫証明
『自動車保管場所証明』、一般的には車庫証明と呼ばれるこの書類は、車を身近において使用するカーリースの利用者自身がお住まいの住所を管轄する警察署で取得する必要があります。
取得するために必要な書類は警察署の窓口、もしくはWEBからダウンロードをすることが可能で、必要事項を記入したら再び警察署に出向いて提出し、証明書ができたら手数料を支払って受け取ります。証明書を受け取ることができるのは、申し込みからおよそ1週間後です。
軽自動車の場合は、『保管場所届出』をお住まいの住所を管轄する警察署に提出する必要があります。
これはリースの契約後、車の登録をしてナンバープレートが交付されてから提出する流れになります。
リース会社によっては、車庫証明の取得手続きや保管場所届出の提出を代行してくれるところもあります。
3-4.住民票の写し
住民票の写しは利用者の現住所を確認するための書類として使用されます。
役所で取得してから3ヶ月以内のものが必要です。
3-5.委任状
リース会社やディーラーに、新車登録の手続きを代行してもらう際に必要となるのが、委任状です。ほとんどのリース会社では、契約書とともに郵送してきますので、必要事項を記入して返送してください。
軽自動車の場合は委任状ではなく、申請依頼書という書類となります。
カーリースはリース会社が所有する車を、利用者は契約期間中、借りて使用するというサービスです。そのため、注意しておきたい点があります。それを確認しておきましょう。
4-1.契約満了時に残価精算が必要な場合がある
カーリースは、あらかじめ「新車販売価格から利用期間終了後の車の価値」=「残価を差し引いた金額」を元にして利用料金を決めています。
しかし、車の状態などによっては、利用期間終了時に、契約時に設定していた残価より、実際の車の価値が低くなってしまうことがあり、契約内容によっては差額を利用者が負担しなければなりません。
4-2.原則、中途解約ができない
カーリースは原則として、契約期間の途中で解約をすることができません。そのため、利用料金を下げる意味から契約年数を長くしてしまうと、新型車が出ても乗り換えることができなくなってしまいます。
4-3.任意保険は自身で加入する
公道を走る車はかならず加入しなければいけない自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の保険料は、カーリースでは月々の利用料金に含まれていることが一般的となっています。
しかし任意保険の保険料は、月々の利用料金には含まれていないことがほとんどです。
リース会社のプランによってはこの任意保険も含めて、月々の利用料金を決めているものもありますが、そうでない場合には、利用者自身が任意保険に加入しなければ、万が一の事態に対処ができません。
対人賠償はもちろん、対物賠償なども高額化していることもふまえて、任意保険にはかならず加入してください。
カーリースの申し込みから納車までの、一般的な流れと必要書類について解説しました。
カーリースを利用する際には、申し込みをおこなう前に乗りたい車やグレード、オプション品などを決めておくと、手続きをスムーズに進めることができます。
またカーリースならではのルール、残価精算の可能性や年間走行距離設定などといった部分を理解しておくと、プランの作成もスムーズです。
また、そういったカーリースならでは、というところを事前に調べておけば、契約後のトラブル回避にも繋がります。
実際に契約をする段階では、さまざまな書類が必要となります。まずは住民票を取得しておき、車庫証明についてはリース会社が代行して取得するのか、利用者自身が取得するのかを、リース会社に確認するようにしましょう。