カーリースには駐車場が必要
[掲載日:2021年10月4日]
カーリースを利用するときに駐車場が必要な理由とは? 車庫証明の取得方法も合わせて解説
車を購入するときには、駐車場を用意して車庫証明を取得しなければ登録ができない、ということを知っているかたは多いと思います。
その車庫証明は、じつはカーリースを利用する際にも必要となります。
『車を借りるのにどうして車庫証明が必要なの?』と思われるかもしれませんが、そこには、カーリースの仕組みが関係しています。
今回はそんなカーリースの仕組みと、車庫証明の取得方法について解説します。
この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
カーリースというのは、リース会社と契約をし、その契約期間中、車を使用することができる、というサービスです。
似たようなサービスに、レンタカーやカーシェアというものもありますが、これらとカーリースが大きく違うのは、レンタカーやカーシェアが一時的に車を借りるもの、であるのに対し、カーリースの場合は、リース会社が所有している車を、カーリースの利用者が使用する権利を持つ、というところにあります。
カーリースを利用する際に駐車場が必要となるのは、これが大きな理由です。その詳細についてご説明しましょう。
1-1.カーリースとは車を所有するのではなく、使用する権利を持つ車の利用方法
車は公道を走る際、かならず所有者や使用者が誰なのか、使用の本拠地はどこなのか、などの情報を登録し、ナンバープレートの公布を受けなければなりません。
車を現金一括払いで購入するときには、所有者と使用者は購入したかたとなります。
また、ローンを組んで購入した場合には、所有者はローンを受けた会社となり、使用者は購入したかたとなります。カーディーラーのローンを利用した場合には、所有者はカーディーラーで、使用者は購入者となるわけです。この場合、ローンをすべて支払うと、所有権を購入者本人に変更することができます。
一方カーリースは、リース会社が所有する車を、契約期間中は利用者が使用できる、というサービスです。そのため、登録情報としては、車の所有者はカーリース会社、使用者は利用者、となります。
ここで問題なのは、車の保管義務は使用者にある、ということです。つまり、保管場所となる駐車場は、使用者が用意して、車を登録する際に必要な車庫証明を取得する必要があります。
車を登録する際に必要となる車庫証明は、その車を保管する場所が用意されている、ということを証明するものです。発行するのは、その駐車場を管轄する警察署となっています。
車というのは本来、好きなところに好きなときに移動できる、というのが大きなメリットとなるものですが、移動をしていないときは、どこかに停めておかなければなりません。
そのときに問題となるのが、違法駐車です。保管場所が用意されていないと、街には違法駐車があふれてしまうことになりかねません。
そこで定められたのが、それぞれの車に対して保管しておく駐車場が確保されている、ということを証明する、車庫証明を登録の際に添付する、という手続きです。
2-1.使用する権利を持つ人には、車庫を用意する義務がある
車の保管場所は、車の使用者が用意をしなければなりません。これは実際にクルマを使っている人の自宅、もしくは自宅の近くに保管場所がなければ、違法駐車を招きかねない、という概念から定められたものです。
そのため、自宅に駐車場がある場合には問題ないですが、駐車場がない場合は、新たに近所の月極駐車場を契約するなどして、駐車場を用意しなければなりません。
車を購入するときや、カーリースを利用する場合には、このひと手間が必要となる、ということを憶えておきましょう。
車庫証明が取得できる駐車場には、いくつか条件があります。その項目を確認するとともに、手続きにどの程度の日数が必要なのかも確認していきましょう。
3-1.駐車場契約と車庫証明の関係とは
駐車場を借りるときに注意をしていただきたいのは、どこでもいいから車を停められればいい、というものではない、ということです。
車庫証明を取得するためには、以下のような条件があります。
1)駐車場や車庫、空き地など、道路以外の場所であること
2)使用の本拠の位置から2kmを超えない場所にあること
3)自動車が通行できる道路から支障なく出入りでき、車の全体を収容できること
4)保管場所として使用できる権原を有していること
それぞれにご説明します。
まず、1)と3)ですが、これは駐車場として貸し出しを行っているところなら、問題にはならないはずです。3)の『車の全体を収容できる』という部分は、簡単にいえば、枠内に車が入るかどうか、ということとなります。これも、よほど大きな車でなければ大丈夫です。
問題となりやすいのは、2)と4)です。
まず2)の『使用の本拠の位置から2kmを超えない』という部分ですが、これはカーリースの利用者がお住まいの住所から、半径2km以内のところに駐車場があるかどうか、ということとなります。以前は半径500mという範囲だったのですが、駐車場不足という問題から、2km以内という基準に緩和されました。
駐車場を契約するとき、いかに使用料金が安いからといっても、ご自宅から2km以上離れたところだと、車庫証明を取得できなくなってしまいますので、ご注意ください。
また4)の『保管場所として使用できる権原を有している』という部分ですが、これは駐車場のオーナーさんが、契約期間中は保管場所として利用してもいいと、許諾してくれるかどうか、ということです。
たとえば駅前などにある契約駐車場などでは、毎月一定の利用料金を支払えば、自由に停めることはできるが保管場所としての利用は不可、というところがあります。その場合、この条項に引っかかることになります。
駐車場が見つかったら、保管場所として登録できるかどうか、ということを確認しましょう。
3-2.駐車場契約に必要な手続きとは
駐車場を借りるとき、家を借りるのと同じように、審査があります。場合によっては住民票などが必要となることもあり、書類を用意するのに時間が掛かる場合もあります。
また、駐車場に『空きあり』とあっても、実際に話を聞くとスペースが空くのは数週間後、といったこともありがちです。
そのため、カーリースを利用したいと思ったら、まずは借りられそうな駐車場が近隣にあるかどうか、ということを確認しておきましょう。都会など人口密集地では、空き駐車場を見つけるのが難しいときもあります。その場合は、条件に合致する駐車場を見つけたら、すぐに契約してしまうほうが、いいかもしれません。
3-3.車庫証明の取得方法
駐車場を契約したら、次に必要なのは車庫証明の取得です。
車庫証明は、その駐車場を管轄とする警察署で発行されます。車庫証明取得のために必要な書類は、以下のようなものです。
1)自動車保管場所証明申請書
2)保管場所標章交付申請書
3)保管場所の所在図・配置図
4)保管場所の使用権原を疎明する書類もしくは保管場所使用承諾証明書
それぞれにご説明します。
まず1)は、車庫証明を出してください、という書類です。これと2)や3)は、警察署で白紙のものを受け取ることができますので、必要事項を記入します。警視庁のホームページでもダウンロード可能です。
3)は、駐車場の位置と、駐車場の中でご自身の車を停める場所を明示するものです。駐車場の位置については、縮尺を考慮しわかりやすい目印などが表示されるようにした、ネット上の地図をプリントし、書類の枠内に収まるように切り抜いて、赤ペンなどで駐車場の場所がハッキリわかるように印をつければ大丈夫です。
配置図のほうは、駐車場の見取り図を書き、枠の大きさや、面している通路や道路の幅などを書き込めばいいだけです。
4)の保管場所の使用権原を疎明する書類もしくは保管場所使用承諾証明書ですが、保管場所の使用権原を疎明する書類というのは、ご自身のご自宅に車を保管する場合に必要なものです。ようするに、自分の土地に車を置きます、ということを明記するものです。
保管場所使用承諾証明書というのは、駐車場を借りている場合に必要となるもので、駐車場のオーナーさんや管理会社に記入してもらう必要があります。場合によっては、これを書いてもらうために別途料金が必要となるケースもありますので、駐車場を契約する際には、その点も確認しておきましょう。
次に、車庫証明の申請です。書類がすべてそろったら、管轄の警察署の窓口に提出します。手数料は都道府県によって異なりますが、およそ2,000円ほどです。
書類が受理されたら、その後実際に警察官が駐車場の状況が書類と異なっていないかどうかを確認し、問題がなければ車庫証明と保管場所標章が発行されます。
発行までに掛かる日数は、状況によっても異なりますが、おおよそ5日程度です。
今回はカーリースを利用する際に駐車場が必要となる理由と、駐車場を借りるときに注意したいポイント、そして車庫証明の取得についてご説明しました。
カーリースはカーリース会社が所有する車を、利用者が使用者となって契約期間中自由に使えるサービスです。そのため、利用者が保管場所となる駐車場を用意しなければなりません。
駐車場は、保管場所として登録する必要があるため、条件に合うところを見つける必要があり、また、登録の際には車庫証明をとる必要もあります。
しかしこれらの手続きは、不動産屋さんなどにとっては、ごくあたり前の、いってみれば日常的な手続きです。そのため、いろいろ面倒だな、と感じたら、ご自宅近くの不動産屋さんに赴き、こういう事情で駐車場を探していますと、相談してみるのがおすすめとなります。
カーリースは、整備費用や税金の支払いなども含めて、月々定額で車を使うことができるサービスです。そのため、車を購入するのに比べると不意の出費が少なく、駐車場代も含めて、予算建てがしやすくなります。その点からもカーリースの利用は、賢い車の使いかたといえるのではないでしょうか。
ニコノリは、頭金なしで新車に乗ることができるカーリースです。月々定額の利用料金には、新車登録時に必要となる税金などのほか、契約期間中に発生する自動車税や車検費用、整備費用などすべてが含まれているため、利用料金以外に必要なのは駐車場代と任意保険の料金、走行したぶんの燃料代のみとなります。
そのため、家計内の車関係の費用が計算しやすくなる、というのが大きなポイントです。
また、もらえるパックをご利用いただくと、契約満了時にはそれまでご利用いただいていた車を、そのままご自身のものにしていただけます。初期費用を抑えて車を自分のものにできる、もらえるサービスも、ぜひご検討ください。
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