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ランドクルーザーの評判・評価は?
 車のプロが特徴やスペックを徹底解説
ランドクルーザーはどんな人にマッチする車なのか
車のプロが徹底解説
[掲載日:2019年3月29日][最終更新日:2023年1月26日]

ランドクルーザーの評判・評価は?
車のプロが特徴やスペックを徹底解説
ランドクルーザーはどんな人にマッチする車なのか

トヨタのランドクルーザーは、日本のみならず世界中で人気のプレミアムSUVです。
最近増えてきたシティユースメインのSUVとは違い、山道や砂漠などといったオフロード走行にも対応できるだけの機能を持っています。
ライバルとして挙げるとするならば、レンジローバーやメルセデス・ベンツのGクラスとなりますが、その地位は、これらライバルをはるかに超える、王者と呼ばれるに相応しいものとなっています。
しかしなぜ、ランドクルーザーがプレミアムSUV、SUVの王者といわれるポイントなのでしょうか。 今回はその特徴を詳しく見ていきましょう。


この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎

 ▼もくじ

・ランドクルーザーが特に高評価を得ているポイント

・ランドクルーザーのスペックについて

・インテリアについて

・ニコノリならランドクルーザーも月々定額で乗ることができます


ランドクルーザーが特に高評価を得ているポイント

 ランドクルーザーの歴史について

ランドクルーザーの歴史について

トヨタのランドクルーザーは本格SUVといわれる車です。
その歴史は古く、前身となるモデルは第2次世界大戦中から生産されていました。
その後1951年に生産が開始されたトヨタ・ジープBJ型、さらにエンジンをより強力なものとしたFJ型が開発され、そのFJ型が1954年にランドクルーザーと名付けられました。
つまりランドクルーザーという車名は60年を超える歴史があるわけです。

そのランドクルーザーが世界に知られたのは、1960年から1984年まで生産された40型の性能の高さでした。
このモデルはフレーム構造を持つ本格的なオフロードマシンであったにも関わらず、それまでのモデルのような武骨な内装ではなく、乗用車ライクな内装を採用したことが特徴となっていました。

まだまだ整備されていない路面が多く存在していた国では、モノコック構造の普通乗用車での寿命が短く、頑丈なフレーム構造の車が必要とされていました。
そこに登場したこの40系ランドクルーザーは、ユーザーの心を掴むだけの魅力にあふれていたのです。

その後ランドクルーザーはステーションワゴンテイストを身に付けた40系ベースの60系、フルモデルチェンジとなった70系、ステーションワゴンテイストをより強めた80系と進化を続け、1998年になってプレミアムSUVとして開発された100系がデビューしました。
このモデルはトヨタの技術をすべて盛り込んだ、といわれる『Top of SUV』として誕生しました。
V型8気筒エンジンやフルタイム4WDシステムの進化などオンロードでの快適さと、本革シートや木目パネルなどを採用したインテリアの高級感が特徴となっていました。
その100系を正常進化させたのが200系です。
ラダーフレームをベースとしたボディ構造には変化がなく、悪路走行を繰り返してもへこたれない頑丈さを持ちながら、内装の質感がより高まっています。
ちなみにレクサスLXというモデルは、ランドクルーザーとフレームなどを共用化することから開発された車となっています。

2021年、14年ぶりにランドクルーザーがフルモデルチェンジされました。それが現行型である300系となります。年間の生産計画台数5000台のところ、発表後すぐに1万8000台もの注文が集まってしまったこのモデルは、現在は受注停止となっています。トヨタとしては、現在の状況では納車まで最大で5年程度の時間が必要となり、その間に仕様変更などがおこなわれた場合には、いざ納車されたときにはすでに仕様が古い、という事態となることを防ぐための受注停止である、と説明をしています。

ではなぜ、それほどにランドクルーザーが高く評価されているのでしょうか。そのポイントを見ていきましょう。

走破性能の高さとともにラグジュアリーさも併せ持っている

まずひとつ目は、オフロード走破性能の高さです。
これまでランドクルーザーは、数多くのモータースポーツで実績を残してきています。たとえば2022年12月31日から2023年1月15日にかけて開催された、ダカールラリー2023で、300系ランドクルーザーはデビューレースにも関わらず市販車部門でワンツーフィニッシュを遂げ、10連覇を達成しました。

ランドクルーザーが参戦している市販車クラスというのは、改造範囲が限られているために、ベースとなっているモデルのタフさがなければ、勝ちきることができません。
そのことからもランドクルーザーのタフさ、オフロード走破性能の高さがわかります。

また道路公団でもランドクルーザーは使われています。
一般的な使いかたよりもはるかに多い走行距離でもへこたれず、牽引などもこなせる車の頑丈さは、ほかの車にはないものなのです。

 内装の質感は高級セダンと同じレベル

ふたつ目にユーザーから高い評価を受けているのが、内装の質感の高さです。
前型の100系からプレミアムSUVとしてのキャラクターを盛り込んでいったランドクルーザーでしたが、200系ではそれがさらに洗練され、内装の質感は高級セダンと同じレベルとなっています。
そして現行型である300系の内装は、よりクオリティが高いプレミアム性の強いものとなっています。車室空間の広さ、という部分を含めるなら、アッパークラスのセダンよりゆとりがあるため、ランドクルーザーはよりラグジュアリーであるといってもいいでしょう。
その点もSUVを求める世界中のセレブから評価されるポイントとなっています。

>>トヨタ ランドクルーザーの新車カーリースの詳細はこちら >>トヨタ ランドクルーザープラドの新車カーリースの詳細はこちら

ランドクルーザーのスペックについて

ボディサイズからも王者の風格が

ではランドクルーザーのスペックを見ていきましょう。

mm
  全長 全幅 全高 ホイール
ベース
ZX 4985 1980 1925 2850
GR SPORT 4965 1990
VX 4965 1980
AX 4950 1990
GX 4950 1980

ランドクルーザーのボディサイズです。
日本国内ではなく、世界中のどんな道をも走破するということを考えたとき、あらゆる事態に対処するためにはこの大きさが必要である、ということから決められた大きさです。
ホイールベースの長さから、車室内空間の余裕も読み取れます。

ちなみに悪路走破性の指標となる数値も挙げておきましょう。

アプローチアングル 32°
ランプブレークオーバーアングル 25°
デパーチャーアングル 26°
最大安定傾斜角 44°
登坂能力 45°
最大渡河性能 700mm

どれもオフロードマシンとして超一流となっています。

エンジンは、4.6LのV型8気筒ガソリン

エンジン・燃費・安全装備について

搭載されているエンジンは、ガソリンとディーゼルの2タイプが用意されています。200系では国内向けは4.6LのV型8気筒ガソリンのみ、海外向けにディーゼルエンジンを用意していましたが、300系では国内向けにもディーゼルエンジン搭載車が用意されました。

まずガソリンエンジンは、V35A-FTS型3.4LのV型6気筒ツインターボとなっています。最大出力は305W(415ps)/5200rpm、最大トルクは650Nm/2000〜3600rpmです。

ディーゼルエンジンのほうはF33A-FTV型3.3LのV型6気筒ツインターボで、最大出力は227Kw(309ps)/4000rpm、最大トルクは700Nm/1600〜2600rpmとなっています。

変速機はいずれのエンジンも10速オートマチックを搭載しています。Direct-Shift-10ATというこのトランスミッションは、加速時や巡航時など、その時に応じた適切なエンジン回転数を使うことができることから、ノイズ低減や燃費改善に大きな効果を発揮します。その上で、必要時に応じてシフト操作、ギア選択ができるというのも魅力です。この300系にはAUTO/DIRT/SAND/MUD/DEEP SNOW/ROCKという6つの走行モード切り替えができる『マルチテレインセレクト』というシステムが搭載されていて、選択したモードごとに駆動力やサスペンション、ブレーキ油圧を自動的に統合制御できるようになっています。とくにAUTOモードは、車体に搭載されているさまざまなセンサーからの情報を元に、ドライバーがモード切り替えをせずとも、走行シーンに応じた走破性能を引き出すことが可能です。4WDシステムは通常走行時に使うH4モードのほか、ローギアード化することで走破性能を高めるL4モードも装備しています。

燃費はWLTCモードでガソリンエンジンのZX/GR SPORT/VXが7.9km/L、AX/GXは8.0km/Lとなっています。ディーゼルエンジン搭載モデルのZXとGR SPORTは9.7km/Lです。これはJC08モードで表記されている200系の7km/L弱という数値と比べると、大きく進化をした部分といっていいでしょう。ただし、ガソリンエンジン搭載車の使用燃料はハイオクとなっていますので、その点はご注意ください。

安全装備に関しては、最新のトヨタ・セーフティ・センスが装備されています。前方の車両や歩行者、自転車などをミリ波レーダーと単眼カメラで検出し、警報ブザーとマルチインフォメーションディスプレイ表示で衝突の可能性を知らせてくれるほか、ブレーキを踏めた場合にはプリクラッシュブレーキアシストが作動します。ブレーキを踏めなかった場合にはプリクラッシュブレーキが作動することで、衝突の回避や被害の軽減をサポートしてくれます。このシステムは交差点でも作動し、ステアリング操作も含めてアシストしてくれることで、車両の安定性や車線からの逸脱抑制を支援してくれます。


インテリアについて

 インテリア

3列シート7人乗りと、5人乗り仕様車をラインアップ

ではインテリアに目を向けましょう。
シートレイアウトは3列7人乗りのほか、2列5人乗りも用意されています。
ガソリンエンジンのZX/VX/AX/GR SPORTと、ディーゼルエンジンのZXが7人乗り、ガソリンエンジンのGXとディーゼルエンジンのGR SPORTが5人乗りタイプです。

7人乗りに採用されているサードシートは、前型の左右に跳ね上げて収納するタイプではなく、床下に収納するよう変更されていますので、カーゴスペースの使い勝手が向上しています。またシートは、ZXとGR SPORT、VXが本革、AXはスウェード調ファブリック、GXはファブリックとなっています。

メーターは見やすく、さまざまな情報を表示できる、オプティトロン+TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが採用されています。ZX/GR SPORT/VXには標準装備としてカラーヘッドアップディスプレイも装備されていて、ナビゲーションシステムと連携させることも可能です。さらに、フロントシートにはシートベンチレーション機能や快適温熱シート、ステアリングヒーターを採用するなど、快適性も高いレベルにあります。前後左右で独立して調整可能なフルオートエアコンは、GX以外のグレードで標準装備されていますし、保冷庫も装備が可能です。

また、ランドクルーザーは国外での人気も高いことから、車両盗難が多発しているモデルでもありますが、それに対応する高度なセキュリティシステムが装備されています。 まず、正規のキーでしかエンジンが始動しないイモビライザーシステムは標準装備です。
さらに、GXではオプション装備となりますが、それ以外のグレードでは標準で、指紋認証スタートスイッチが採用されました。車内への侵入を検知してアラームが発報する、侵入センサー付きオートアラームや、車両の傾斜を検知してアラームが発報する傾斜センサー付きオートアラームも標準装備されています。

コネクテッド面では、トヨタマルチオペレーションタッチを採用し、直感的な操作ができる12.3インチワイドディスプレイとDCM(専用通信機)を装備。初年度登録から5年間無料で、24時間365日サポートを受けることができます。
ナビゲーションはTコネクトナビゲーションシステムで、スマホとの連携も可能。専用のアプリをスマホにインストールすることで、カーファインダー機能やドア・ラゲージの開閉状況やハザードの点灯状態なども確認できますし、ドアロックのリモート操作もできます。また、オプションとはなりますが、車に乗り込む前にエンジンの始動やエアコンの稼働ができるほか、車両の位置追跡や警備員の派遣要請などもおこなえるようになります。

装備内容や質感の高さ、セキュリティ面まで、至れり尽くせりとなっているのがランドクルーザーなのです。



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自動車専門ライター
高田 林太郎
[この記事の執筆者]

自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立し、自動車業界歴は33年。国産・輸入車の試乗記やカスタマイズパーツのインプレッション、自動車周辺企業への取材などをメインにおこないつつ、パーツ開発に対するアドバイスやブランディングコンサルタントなど、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。
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倉田 佑一郎
[この記事の監修者]

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。
加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。
独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。
プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。


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