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  5.  車いすでも乗れる!福祉車両の選び方とおすすめの軽自動車 実際に車両を確認することがもっとも大事
回は福祉車両を紹介しつつ、どのようなポイントに気をつけて選んでいけばいいのかをご説明していきたいと思います。
福祉車両の選び方
[掲載日:2019年5月10日] [最終更新日:2019年9月30日]

車いすでも乗れる!福祉車両の選び方とおすすめの軽自動車
実際に車両を確認することがもっとも大事

社会の高齢化が進んできた現代、医療や福祉サービスも進化する中で、福祉車両についてもそのバリエーションが増えるなど大きな進歩を見せています。
今回は、そんな福祉車両を紹介しつつどのようなポイントに気をつけて選んでいけばいいのかをご説明していきたいと思います。


この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎

 ▼もくじ

・福祉車両とは?

・福祉車両の税制上の恩恵とは

・福祉車両の選び方

・福祉車両として使えるオススメ軽自動車


福祉車両とは?

 スロープタイプや、リフト付きタイプ

用途に合わせてさまざまなタイプが用意されている

福祉車両とは、車いすのまま乗車できたり、シートが回転することで乗り降りがしやすくなっているような、身体の不自由な方のことを考えた車です。ウェルキャブという言い方もされます。 そのほか、身体の不自由な方が自分で運転できるように改造した、運転補助装置付き車両や移動入浴車なども含まれますが、今回はその中で個人向けウェルキャブについてご説明していきましょう。

ウェルキャブはさまざまな車に設定されています。とくに助手席が回転することで乗降性を高めたものは、セダンタイプの車にも設定されている場合があります。 しかし車いすのまま乗車できるスロープタイプや、リフト付きタイプはミニバンなどボディサイズが大きい車への設定がメインです。
これは人が車いすに座った状態は、高さという部分で大きなスペースを必要とするからです。乗り降りという部分でも、ハッチゲートのように大きな開口部を持つボディのほうが有利となります。 そのことから車いす対応のウェルキャブは、ミニバンがメインとなっています。


福祉車両の税制上の恩恵とは

減税や、地域によっては助成制度も用意されている

たとえばご家族でウェルキャブが必要となったとき、これまで乗っていた車から買い替えることになるわけですが、そこで知っておいていただきたいことがあります。 それはウェルキャブを購入するときには、さまざまな助成制度や税制面の特典が用意されている、ということです。

購入する場合、「身体に不自由を抱えている方が自分で運転する」、「身体に不自由を抱えている方と生活をひとつにする家族の方が運転する」などの条件を満たしている場合、ウェルキャブのタイプにもよりますが、申請すると車両代金に関わる消費税が減免されます。

またこれも条件を満たす必要がありますが、ウェルキャブの購入資金貸付制度や助成制度もあります。
具体的な内容については自治体や福祉事務所によって違ってくる部分がありますので、お時間のあるときに自治体のホームページなどでご確認ください。


福祉車両の選び方

実際に使う人の身になって考えることが大事

ウェルキャブはいろいろなタイプの車に用意されています。
たとえば助手席回転シートもそうですが、正直にいうと、ただ助手席が回転するだけで、実際の乗り降りはしにくい、というものもあります。
筆者にも要介護の家族がいますが、車種によっては助手席回転シートに座り、乗り込むときに足や頭がつっかえる、というものもあります。

そこで大事なのは、実際に使う人にストレスが掛からないものを選ぶ、ということです。
車いすごと乗車ができるスロープタイプも、スロープの角度や乗り込んだあとの固定方式なども含めて選ぶことが大事となってきます。
身体が不自由な方はひとりひとり、症状が違います。その点も考慮して選んでいきましょう。


福祉車両として使えるオススメ軽自動車

トールワゴンタイプをベースに選んでいきたい

ウェルキャブで人気なのはミニバンタイプの車です。これは広い車室空間を持っているからで、たとえば車いすで乗車をしても、その他に多人数が乗車できるというのは、ミニバンならではの特長といえるでしょう。
しかしあまりに大きなボディでは、たとえば車いすスペースが用意されていない駐車場などでの乗降などを考えたとき、かえって使いにくい、ということも想定されます。

そこでオススメなのが、軽自動車ベースのウェルキャブです。

 現在軽自動車で一番人気のモデルはホンダのN-BOXですが、これにはN-BOX車いす仕様車という、スロープを装備したモデルが用意されています。

現在軽自動車で一番人気のモデルはホンダのN-BOXですが、これにはN-BOX車いす仕様車という、スロープを装備したモデルが用意されています。
またN-WGNには助手席回転シート車の用意があります。
ダイハツ・タントには車いす移動車に加えて、助手席が回転するだけではなく電動で昇降する、昇降シート車が用意されています。

 ダイハツ・タントには車いす移動車に加えて、助手席が回転するだけではなく電動で昇降する、昇降シート車が用意されています。

スズキはスペーシアやエブリイワゴンに車いす移動車を、またワゴンRに昇降シート車を用意しています。
 スズキはスペーシアやエブリイワゴンに車いす移動車を、またワゴンRに昇降シート車を用意しています。

これらの中から、実際の使い勝手を確かめて選んでください。



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自動車専門ライター
高田 林太郎
[この記事の執筆者]

自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立し、自動車業界歴は33年。国産・輸入車の試乗記やカスタマイズパーツのインプレッション、自動車周辺企業への取材などをメインにおこないつつ、パーツ開発に対するアドバイスやブランディングコンサルタントなど、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。
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倉田 佑一郎
[この記事の監修者]

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。
加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。
独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。
プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。


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