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車の種類がよくわからない人向け! 形(ボディタイプ)で覚える車の種類
車の基礎知識
[掲載日:2018年11月14日][最終更新日:2023年1月24日]

初心者におすすめ!形(ボディタイプ)で学ぶ車の種類の覚え方

ひと目見て「○○だ!」と言えたら、あなたも玄人!
セダン、ワゴン、ミニバン…etc。車にはいろいろな形のものがあり、その形は用途に合わせて進化してきたものです。逆に言えば、形を見ればどういう性格の車なのかがわかります。
そこで今回はその見分け方や、それぞれの車種の特徴についてご説明していきたいと思います。


この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎

 ▼もくじ

・なぜ車の種類・形が分けられるようになったのか

・ボディタイプによるクルマの分類

-セダン

-ワゴン

-ハッチバック

-クーペ

-ワンボックス/ミニバン

-SUV

・駆動方式によるクルマの分類

・ボディタイプの選び方

・[PR]ニコノリならどんなボディタイプでも選べます


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なぜ車の種類・形が分けられるようになったのか

車のボディタイプは
馬車から進化したもの

車にはいろいろな形のものがあります。これは車のボディがもともと、馬車のボディタイプから受け継がれたことから生まれたものです。
車のボディがもともと、馬車のボディタイプから受け継がれた
馬車は誕生当初、お金持ちの乗り物でした。 その後お金持ちの家族のものとなり、時代が下るにつれて一般の人も乗るようになっていきました。

その進化に伴って生まれたのがさまざまなボディ形式です。つまりボディの形は用途に合わせて作られていったものなのです。分かりやすい例としては、トラックが挙げられます。荷台を設けたボディ構造は荷物を載せるためのものです。
用途に合わせたボディを適切に選ぶことで、より自分の生活に合う車を見つけることができます。

ではそれぞれのボディの特徴と見分け方を見ていきましょう。


ボディタイプによるクルマの分類

セダンボンネットと4枚ドア、トランクがポイント

セダンはボディ形状の中で最もベーシックなタイプ。構造的には、ボンネットと4枚ドアがあるボディ、そしてトランクがあるものはセダンだ、と覚えておけばほぼ問題はありません。
4枚ドアは乗降性がよく、独立したトランクは荷物が車室内に飛び込んでくる心配がありません。 またそのトランク部分の存在が、追突をされた場合には緩衝地帯となってくれるため、安全性も高くなっています。

 ホンダ アコード ホンダ アコード
スバル インプレッサG4スバル インプレッサG4
トヨタ カローラトヨタ カローラ
トヨタ クラウントヨタ クラウン

>>セダンの国産全車種一覧はこちら

ワゴンセダンの後部がカーゴスペースとなっている

ワゴンは正式にはステーションワゴンという名称を持っています。 ステーションワゴンは、トランクスペースが車室とつながっていることで、より大きな積載量を可能としたものです。そのため長期間の旅などでも使いやすくなっています。
日本ではバンと言ういいかたをされていましたが、スバルのレガシィ・ツーリングワゴンの大ヒットから一般的な認知度が高くなりました。 特徴はボンネットと4枚ドア、車室からつながる長い屋根、そしてボディ後部のハッチゲート(バックドア)です。

 トヨタ カローラツーリング トヨタ カローラツーリング
マツダ MAZDA6 WAGONマツダ MAZDA6 WAGON
スバル レヴォーグスバル レヴォーグ

>>ステーションワゴンの国産全車種一覧はこちら


ハッチバック コンパクトカーに多いボディタイプ

ハッチバックとはワゴンにも使われているハッチゲートを持った車のことです。
といってもワゴンのように大きな荷室を持つものではなく、小型の荷室となっているボディタイプをハッチバックといいます。 たとえば軽自動車やコンパクトカーのほとんどはこのハッチバックボディを採用しています。

 日産 ノート 日産 ノート
マツダ MAZDA2マツダ MAZDA2
スズキ スイフトスズキ スイフト
トヨタ プリウストヨタ プリウス

>>コンパクト・ハッチバックの国産全車種一覧はこちら


クーペ スタイリッシュなデザインが特徴

背が低く、スポーツカーで採用されている例が多いのがクーペというボディタイプです。もともとは2人乗りが基本でしたが、現代では4人乗りでもクーペと呼ぶ場合があります。
車のボディというのは本来、開口部が小さいほうが剛性が高くなる、という特徴があります。ボディ剛性の高さは走行性能に大きく影響を及ぼすため、スポーツカーはこのクーペボディを採用する例が多いのです。

ちなみに、屋根が開く車をロードスターやコンバーチブルという言い方をします。 ロードスターというのはもともと屋根がない、ということを前提に作られたものです。マツダのロードスターが代表例となります。
一方、コンバーチブルというのは、本来は屋根がある車の屋根を取り去ることでオープンエアを楽しめるようにしたものです。代表例としては輸入車のセダンをベースとしたモデルが挙げられます。 また、ロードスターに幌などではなく固い屋根をセットするところから進化していったのがハードトップというボディ形式となります。

 スバル BRZ スバル BRZ
トヨタ GR86トヨタ GR86
マツダ ロードスターマツダ ロードスター

>>クーペ・オープンの国産全車種一覧はこちら


ワンボックス/ミニバン 内部空間の広さが特徴

ワンボックス(1BOX)は、ひとつの空間で完結しているボディが特徴です。これはセダンがボンネット内のエンジンルーム、車室、トランクルームという3BOX構造となっているのに対して、名付けられたボディタイプです。
代表的なのはトヨタのハイエースワゴンでしょう。広い車室空間は多人数での移動や荷物の運搬などで有利なものとなります。

一方、ミニバンというのは、アメリカ生まれのボディ形式です。 もともとアメリカでは、ボンネットがあり、車室がワンパッケージとなっているボディ形式をバンといっていました。 そしてアメリカサイズの大きなバンを、フルサイズと考えていました。それに対してアメリカサイズでいうところのコンパクトバンを、ミニバンと呼ぶようになりました。 日本では十分に大きいサイズなのに「ミニ」といわれるのはこのためです。

 トヨタ ヴォクシー トヨタ ヴォクシー
ホンダ ステップワゴンスパーダホンダ ステップワゴンスパーダ
日産 エルグランド日産 エルグランド
トヨタ ヴェルファイアトヨタ ヴェルファイア

>>ミニバンの国産全車種一覧はこちら


SUV さまざまなものがラインアップ

SUV(スポーツ・ユーティリティ・ヴィークル)というのは車高が高く、そのぶんボディと路面の間隔も広くなっていることから、オフロードでの走行でもボディをヒットしにくくなっているという特徴があります。
ただ、同じSUVといわれるものでも、本格的な悪路を走行できるものから、あくまでもシティユースがメインとなっているものもあります。その違いはクルマ自体の作りかたにあります。

例としてスズキのジムニーを取り上げると、この車はハシゴ型をした丈夫なフレームの上にボディを載せているため、悪路走行をしたとき、ボディがねじれるような力が加わっても、その影響を受けにくくなっています。 しかし一般的なSUVは乗用車と同じモノコックボディを採用しています。このモノコックボディというのは、ボディの箱形で全体の力を受けるようになっているため、ねじれるような力が加わるとゆがんでしまい、修復できなくなる可能性があります。 乗用車をベースとした高級志向のSUVは、あくまでもシティユースがメインである、ということを忘れずにいたいところです。

 スズキジムニーシエラ スズキジムニーシエラ
ホンダ ヴェゼルホンダ ヴェゼル
トヨタ ハリアートヨタ ハリアー
トヨタ ランドクルーザートヨタ ランドクルーザー
トヨタ ランドクルーザープラドトヨタ ランドクルーザープラド

>>SUVの国産全車種一覧はこちら


駆動方式によるクルマの分類

エンジンの搭載位置とエンジンで発生した力をどのタイヤに伝えるのか

クルマのタイプを語るうえで欠かせない駆動方式。駆動方式はFFとか4WDなどと表現されていますが、これはいったい何を表しているのかをご説明しておきましょう。

FF、FR

FFとは、フロントエンジン・フロントドライブの略です。つまり、前にエンジンがあり、その力を路面に伝える駆動輪も前輪である、ということを表しています。FF車は、機構がフロントに集中しているので居住空間を広くすることができることや、駆動輪とクルマの進む方向を決める 操舵が同じタイヤで行われるのでハンドルを切った方向へスムーズに進んでくれる操舵性のメリットがあることから、一般的な駆動方式となっています。
FRというのは、フロントエンジン・リアドライブということで、エンジンは前にあり、駆動輪は後輪である、ということになります。

FFFR

MR、RR

ほかにはMR(ミッドシップエンジン・リアドライブ)や、RR(リアエンジン・リアドライブ)という方式もあります。MRは重量バランスに優れるためスポーツカーでの採用例が多い駆動方式です。RRは駆動輪である後輪に重さが加わってトラクション性能に優れるということから小回りがきき、加速性能やブレーキ性能に優れるため、ポルシェ911を代表例として、スポーツモデルに多く採用されています。

RRポルシェ911

4WD

4WDは、4ホイールドライブ、つまり4輪駆動ということを表しています。4つあるタイヤがすべてエンジンの力を路面に伝えるこの方式は、滑りやすい路面などで効率良く走ることが可能です。 悪路走行をする機会が多いなら、4WD車を選びたいところです。

4WD

ボディタイプの選び方

ボディタイプを選ぶときの基本となるポイント

これまでご紹介してきたように車にはさまざまなボディタイプがあります。
中にはひと目見て『カッコいい』と感じるものもあるでしょう。

しかし、いかにカッコいいからといっても、ご自分の車の使いかたにマッチしていないようでは、車に乗ること自体が、日々のストレスとなってしまう可能性があります。

そこで考えておきたいのが、ボディタイプを選ぶときの基本となるポイントです。自分がどういう目的で車を使うのか、もっとも大事にしたい使い方はどんなものなのか、それをハッキリさせることで、もっともマッチしたボディタイプを選ぶことができます。

まず、車に乗る目的はなにかを考えてみましょう。通勤や通学、買い物、家族の送迎、ドライブに行きたい、友達とアウトドア・レジャーに行きたいなど、ここではいろいろな使い方が出てくると思います。

それをすべて書き出してみて、優先順位を付けてみてください。
普段は通勤に使うけど、休日はドライブにいきたい、というのなら、1位が通勤、2位がドライブとなります。そうやって使い方を整理することで、ある程度、ボディタイプを絞ることができます。

次に何人で車に乗るのか、です。
軽自動車は4人、普通自動車は5人、3列目のシートがある車なら7人や8人といったように、車には乗車定員が定められています。普段は4人しか乗らないけど、年末年始の帰省時には7人乗ることもある…ということであれば軽自動車ではどうにもなりません。
また、お年寄りや、ペットが乗ることもある、というのなら、スライドドアを装備した車のほうが便利かもしれません。
さらに、アウトドア・レジャーがメインとなるのであれば、大きなハッチゲートを装備した車のほうが荷物が積みやすく、また雨が降ってきた場合には、ハッチゲートを開ければ雨宿りをすることもできます。

しかし、ドライブに行くのがメインで、しかも普段はほとんどひとりで乗っている、というのなら、それほど大きな車は必要とはなりません。
この場合には、運転する人の意思に対して俊敏に反応してくれる、クーペのほうが楽しいはずです。

こういう方法でご自分にマッチするボディタイプを選び、そこからもっとも好きなデザインの車を探してみると、長く付き合っていける車選びができるはずです。

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自動車専門ライター
高田 林太郎
[この記事の執筆者]

自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立し、自動車業界歴は33年。国産・輸入車の試乗記やカスタマイズパーツのインプレッション、自動車周辺企業への取材などをメインにおこないつつ、パーツ開発に対するアドバイスやブランディングコンサルタントなど、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。
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倉田 佑一郎
[この記事の監修者]

自動車業界歴20年。24歳で自動車販売・買取の大手FC本部に入社。
加盟店へのスーパーバイジング(経営改善)を得意とし、最優秀サポート賞を複数回受賞。
独立後は多数の企業へ自動車ビジネスの支援をする傍ら、一般ドライバーへ向けた記事執筆や監修を行う。
プロの目線から、愛車の価値を高く保ち賢いカーライフを送る提案を得意としている。
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