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インド発のフロンクスは高速巡航で安定した乗り味が光るクーペスタイルSUVだ

車の情報誌「ニューモデルマガジンX」編集長監修

この記事の監修者
月間ニューモデルマガジンX編集部
代表取締役社長兼編集長
神領 貢

日本市場でミニバンと販売割合で双璧をなすSUV。どちらかと言えば押しの強い大型モデルが人気で、マツダCX-3やホンダWR-V、トヨタ・ヤリスクロスといったコンパクトSUVは手頃なサイズで使い勝手が良く、オシャレなデザインなのに、いまひとつ購入欲を掻き立てる何かに欠ける。しかし、1台のコンパクトSUVが、そんな状況を大きく変えるかもしれない。

2024年10月、スズキからクーペスタイルのボディを持つコンパクトSUVのフロンクスが登場した。フロンクスはスズキのグローバルカーで、インドのグジャラート工場で生産され、日本にも輸入されている。インドをはじめ、中南米や中近東、アフリカなど70カ国以上で販売。しかも同一仕様を多地域で販売するのではなく、各国に投入するにあたって、その国のニーズや道路事情に合わせた仕様を開発しているのだ。

実際、スズキはインドで生産した初代バレーノを2016年に日本向けに輸入販売したが、年間販売目標6000台のところ、販売が終了するまでの4年間で約9000台しか売れず失敗に終わった。その失敗と反省を生かし、今回フロンクスの日本導入にあたっては単なる保安基準の適合や装備内容の充実にとどまらず、4WDを設定したり、アルミホイールの締結をわざわざ4穴から5穴に変更して剛性を高めるなど足まわりのチューニングを磨き上げ、徹底した仕様変更に取り組んだ。

フロンクスは2代目バレーノをベースに開発された。スズキが提唱する商品コンセプトは『扱いやすいクーペスタイルSUV』だ。スタイリッシュでありながらSUVの力強さを持ったデザインに加え、扱いやすいサイズと快適で広い室内空間を合わせ持つコンパクトSUVというわけだ。

ボディサイズを見ると、全長はインドの税制に合わせて4mを切る3,995mmに抑えられている。それに対して全幅は1,765mmと広く、3ナンバーサイズに達している。全高は1,550mmで、SUVにしては低め。つまりショート&ワイド、かつローという独特のディメンションを持っている。インパクトのあるフロントまわりの造形や低めのクーペスタイルにより、遠くからでも一目でフロンクスとわかるデザインに仕上がっている。

フロンクス フロント
フロンクス リア

搭載されるパワーユニットは1.5Lエンジン+モーターの1種類のみ。NAのK15C型1460cc直列4気筒DOHCエンジンは101ps/13.8kg-m(4WDモデルは99ps/13.7kg-m)を発生する。このエンジンに3.1ps/6.1kg-mのWA06A型モーターが組み合わされ、加速時にエンジンをアシストするマイルドハイブリッドに設計されている。

フロンクス エンジンルーム

グレードはワングレードのシンプルな設定で、駆動方式にはFFと4WDを用意。両駆動方式ともにトランスミッションは6速ATだ。車両重量は1070kg(4WDモデルは1130kg)で、ライバルのコンパクトSUVより軽いのも見逃せない。

4WDモデルは日本専用で、こちらには急な下り坂でも車速を一定に保つヒルディセント・コントロール、空転する車輪をブレーキで制御して接地輪に駆動力を伝えるグリップ・コントロール、発進時の空転を抑えるスノーモードが備わっている。

セーフティ面では、予防安全技術であるスズキ・セーフティ・サポートを搭載。デュアルセンサーブレーキサポートII、発進お知らせ機能、標識認識機能、へッドアップ・ディスプレイ、アダプティブ・クルーズコントロール、車線維持支援機能、ブラインドスポットモニター、車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、誤発進抑制機能、後方誤発進抑制機能、低速時ブレーキサポート(前進&後退)、全方位モニター用カメラ、リアクロストラフィックアラート、ハイビームアシスト等で安全運転を支援。もちろん、すべて標準装備だ。

ショート&ワイドの外観デザインはインドと日本の共作で、フロントグリルから放射状に広がるバンパーと、それに力強く噛み合うフェンダー形状、そしてシャープな2段式ヘッドランプの組み合わせにより、個性的で存在感あるルックスを身につけている。カタマリ感のあるリアもなかなか力強い。ボディカラーはツートーン仕様を含めると9色が設定されており、選ぶ楽しみもありそうだ。

内装にもエクステリアに合わせた力強いデザインを採用。 コックピットは高輝度シルバー加飾でSUVらしい骨太な力強さが表現され、ブラック&ボルドーのチャレンジングな配色が取り入れられている。

フロンクス 運転席周り

日本専用にシート表皮の一部に合皮が用いられ、それに伴ってボルドーの配色位置も変わっている。また、インパネ中段とドアハンドル周囲のパールブラック塗装も日本向けオリジナルだ。

フロンクス インパネ(助手席側)

運転席に座ってみると、Aピラーは傾斜が強くて太めなので死角が大きく、フロントガラスは縦方向に狭くて運転視界はあまり良いとは言えないのが気になるところ。低く見せる外観デザインの弊害が出てしまったか。

装備面では9インチ全方位モニター付きメモリーナビ(スズキコネクト対応)やワイヤレス充電器が備わっている。USBソケットはタイプAが運転席側に1個。後席用はタイプAとタイプCが1個ずつ。惜しいことに、スズキ車にしては前席まわりの収納スペースは少なめで、グローブボックスと運転席右下のトレイ、ドアポケットが配されている程度。センターコンソールのカップホルダーとボックス&トレイも小ぶりだ。

フロンクス センターコンソールカップホルダー

フロントシートは体重を預けると自然に太ももから骨盤まで支えてくれる。ただし、クッションは柔らかく、いい当たり感が続くのは1時間未満。その後はクッションが少しずつ潰れてきて、表皮の張りで保持するような感触になる。シートレールへの取り付け剛性の高さも含めてなかなかデキの良いシートだけに、そこが少し残念だ。

フロンクス フロントシート

クーペスタイルの影響もあって後席は少々狭めだが、我慢できる範囲内ではある。身長175cm以上だと天井に頭が触れてしまうため、前席は大人、後席は子供といった使い方であれば不安は出ないだろう。

フロンクス 後席シート

ラゲッジスペースをチェックしてみると、リア開口部は地上から実寸で78cmと高く、しかも荷室床面まで14cmの深さがあるので荷物の出し入れがやや面倒に感じられた。開口幅も95cmと、全幅の割には少し狭い。床面幅は100cm、床面長は63cmで比較的大きめ。フル乗車時のラゲッジ容量は210Lだ。後席を倒すと床面長は120cmに広がるが、フラットにはならず、やや傾斜が残ってしまう点が気になった。なお、ラゲッジボード下には深さ12cmの床下収納が用意されている。工具や汚れ物を収納する際に重宝するだろう。

フロンクス ラゲッジスペース
フロンクス ラゲッジスペース

ドライブフィーリングはどうか。試乗したのは日本専用の4WDモデルだ。乗り出した市街地での第一印象は、エンジン音の音量・音質ともにあまり良いとは言えず、CVTよりマシとは言え6速ATの変速制御もスムーズさに欠けていて一時代前のパワートレインに感じられた。ところが、しばらく走っていると市街地ではゴトゴトという微振動は気になるものの、じつは嫌味なユサユサとした揺れがなく、むしろ足回りの頑強さがこの乗り味の理由なのではないかと感じ、郊外路に入ったあたりで良さに気付いた。つまり、しなやかさには欠けるものの、欧州車に似た硬めの足回りで評価は良いほうに傾いた。さらに、高速道路では決してフラットライドではないが、大きな突き上げもなく、バウンドした後の収束も悪くなかったことから、評価が一変。スローなステアリングも含めて、これは街中向け4WDではなくクロカン4WDなのだと考え直すことですべてが納得できた。参考までに、最新の運転支援システムも適切な制御で非常に好感を持てた。

一般道45%、高速道55%でトータル328.7km走行した後の総合燃費は満タン法で16.7km/L、車載燃費計で17.5km/Lだった。WLTCモード燃費値である17.8km/Lに対する達成率は約94%と優れた数値。燃費計の数値とはいえ、一般道の走行で20.0km/Lに届いたのは意外だった。プロペラシャフト式の機械式4WDモデルにしては存外に優秀だ。燃料タンク容量は37Lなので、満タン法の燃費値であれば一度の給油で約618km走れる計算だ。

このように、フロンクスはコンパクトSUVながら存在感、実用性、使い勝手、燃費のどれをとっても不満の出ない1台に仕上がっている。そして、なんといっても価格が魅力的。ナビ、ワイヤレス充電、LEDヘッドライト、予防安全システムなどが標準装備でありながら、FFモデルは254万1000円、4WDモデルは273万9000円というコストパフォーマンスに優れた値付けが行われている。日本での月販目標台数は1000台だが、すでにその10倍以上もの注文が入っていて納車まで1年以上を要するのも納得。まさにコンパクトSUV界に新風を吹き込む注目の1台だ。

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[この記事の監修者]
月間ニューモデルマガジンX編集部
代表取締役社長兼編集長
神領 貢

しんりょうみつぐ 1959年3月20日生まれ。関西大学社会学部マスコミ(現メディア)専攻卒業後、自動車業界誌やJAF等を経て、「ニューモデルマガジンX」月刊化創刊メンバー。35年目に入った。5年目から編集長。その後2度更迭され2度編集長に復帰、現在に至る。自動車業界ウォッチャーとして42年だが、本人は「少々長くやり過ぎたかも」と自嘲気味だ。徹底した現場主義で、自動車行政はもとより自動車開発、生産から販売まで守備範囲は広い。最近は業際感覚で先進技術を取材。マガジンX(ムックハウス)を2011年にMBOした。
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